ギターが主役の座を手放す時

シナスタジアは基本的にはギター中心のインストですが、部分的に他の楽器に主役を譲ります。
ある時はピアノに、ある時はベースに、またある時はシタールに。
その中でも僕が注目したのは1分45秒あたりからのタッピングフレーズでした。
後でギターソロへと続いていくこのパートをミックスする上でどうすれば良いか、
考えた結果辿りついたのは全員主役の状態でした。
ギターもピアノもベースも後ろのシンセパッドも再度のコード弾きも
全員がそれぞれ主張しあっている状態を作ることで、
その後主役が一気にギターへと収束した時に、聴き手が抱く印象がガラッと変わるのです。
これもまた一つの抑揚だと思います。