Fast alone, far together.

ついにG5 Projectの5thアルバムとベスト盤の情報を発表することが出来ました。
一昨年の秋くらいからずっと温めて来たので、やっとという感じです。


G5 Projectをご存じない方のために簡単にご説明すると、
「ギターという楽器の魅力を様々な側面から描き出し
ギター音楽の楽しさを世を広めるために、
2005年から活動している5人の作曲家集団」です。
オリコンアルバムデイリーの8位まで行ったこともあります。
G5 Project – Journey Continues


今日の記事ではG5としてではなく、
あくまでGodspeed、青木征洋個人としての
G5に対する想いとか覚悟を綴っていきます。


これまでの5作品(正式ナンバリングだと4作品)において
いつも僕の中にあった理念が
「尋常ではないものを作る」でした。
そしてG5 2013あたりからはその一歩先に踏み込んで
「正気の沙汰ではないものを作る」ところを目指しています。
言い換えるとクレイジーな音楽制作です。


さて、G5を始めた当初僕はまだ21歳だったのですが、
それから多くの経験を積んで人との関わりを持つ中で
割と大きく価値観が変わってきました。


一番大きな変化は
「自分の思い通りに理想を追求すること」と「最高のものつくり」の間にある
大きくて深い溝の存在を意識するようになったことです。
自分が思う最良の形を目指している間は
決して想像以上のものは生まれません。
信じられる仲間と出会い、彼らの理想を投げかけてもらうことで初めて
独りでは辿りつけない場所に行き着けるという
至極当たり前の事実に10年経ってようやく肌感覚が追いついたのです。


だから今回、僕は自分の拘りを捨てて制作に臨んでいます。
正確に言うと、周りの仲間の拘りが自分の理想を更新してくれることに期待して
多くの人間を巻き込む方針に振り切りました。


情報はおいおい発表していきますが、
今回の目玉の一つはSoundtRec Bostonに協力を依頼した
ボストンでのレコーディングです。
「世界中のどこに出しても恥ずかしくないギターインストを作りたい」という
僕の妄想を真に受けて全力で協力してくれました。


勿論他にも色んな人に協力を仰いでいます。
10年間の経験で得た最も大きな財産は、
こうした僕のクレイジーなものつくりに
全力で加担してくれているプロフェッショナル達との繋がりです。


おかげさまで、今までの僕の音楽とは
一線を画する説得力を持った音楽が生まれました。
そしてこの僕の意気込みや、ともすれば怨念とも呼ぶべき空気は
他のメンバーにも伝搬しているので、
当然のことながら5人とも尋常ではないものを完成させてくれるでしょう。


長々と書いてきましたが、僕から言いたいことは結局一つで、
本当に楽しみにしておいてください、ということです。