追記(アレンジ関連)

原曲をどう弄るか以前の根本的な問題として
作品に魂が籠もってないと私は耐えられません。
どれだけクオリティが高いものを提示したとしても
それが締め切り間際に間に合わせでさくっと作ったごまかしであれば
全く良さが感じられません。中身が無いからです。
ふとした瞬間に神が降りて短時間でもの凄く素晴らしいものができることもあるので
そっちは勿論否定しませんけどね。


私が恐れるのは新譜が落ちることよりも
締め切りを守るために魂の籠もらない抜け殻を生み出すことです。
別に仕事でやってるわけじゃないんだからやりたいこと全部やりつくさないと
音楽やってる意義が皆無ですからね。
短時間で無理矢理曲を搾り出すことを私は作業と呼び、音楽とは別物と考えています。
現在プロとして活動する人間のほぼ全員が作業せざるを得ない状況で、
見ていて凄い辛そうだったり悔しそうだったりします。
私としてはこの状況は問題だと思っております。
仕事でも音楽できる人間は本当に恵まれていると思いますよ。
昔の作曲家は羨ましいです。一曲に数十年もかけられたんだから。
そりゃあれだけの名曲も生まれますわ。
一ヶ月で三つも交響曲書いちゃった天才もいますけどね。。。


書いてて思ったんですがこれアレンジに限った話じゃないですね。
それどころか音楽に限った話でもない。
このジレンマを乗り越えて作業に徹する人間になることが
大人になるってことなのですかのぅ。。。
世知辛い世の中だ。